東京事典 tokyo jiten

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東京事典とは

「東京」から浮かんでくるキーワードは何ですか?
このプログラムでは、みなさんが考えるキーワードについての15分間のプレゼンテーションを、世界で一つの映像事典にします!

まずはじめに

東京事典は、数々の現代アートのプログラムを手がけるNPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]が、東京アートポイント計画と共に、東京をテーマに創る世界で唯一のオンライン映像事典です。
AITは、2002年に現代アートの学校を開講して以来、作品と社会の関わりや、アーティストの新たな表現について、あらゆる学問分野や実践を通して考えてきました。アートや表現を多様な視点から眺めてみることで、創造性は無限に広がりをもつことが分かってきます。ここでは、そうした思考や実践を通し、テレビや雑誌によって映し出される「東京」ではない、「東京」の面白さを発見し、参加者のみなさんと共有します。

さまざまな知のアーカイブ

東京事典では、アーティスト/編集者/建築家/ミュージシャン、また、一般公募からの参加者が「東京」を象徴するキーワードについて15分間のプレゼンテーションを行い、その映像をウェブ上にアーカイブします。アーカイブは、誰でも無料で閲覧でき、東京で活動する人の考え方、これから新しい表現を始めたいと思っている人が自由に情報を得られるデータベースとなります。この事典の編纂は、独創的なキーワードが生まれる限り、終わりはありません。

東京事典のつくり方

事典づくりの一環として、エイトを会場に、ゲスト3組と一般参加者3組を招き、不定期に公開録画を行います。プレゼンテーションは、一組につき最大15分です。発表形式に特定のルールはなく、発表者の国籍や年齢も問いません。
公開録画終了後、プレゼンテーションは、事典としてウェブサイトに蓄積されていきます。プレゼンテーションを行いたい人、またそれを見学したい人は、ウェブサイトからお申込みができ、誰でも無料で参加できます。(但し、定員あり)

東京事典をいまつくる理由

東京事典のアイディアの源流には、20世紀初頭の芸術運動の一つである、シュルレアリスムに関連する雑誌『ドキュマン』があります。そこに収録された『批評辞典(Critical Dictionary)』は、フランスの思想家ジョルジュ・バタイユが1929年から編集に携わり、「目」や「不定形」など、シュルレアリスムの表現に関係するキーワードと、それにまつわる短い文章を掲載していました。
バタイユは、この実験的な試みを「固定観念を打ち破る装置」と捉えていました。バタイユがここで試みたのは、時にリスクがあり、時に軽んじられ忘れ去られた思考を、新たなものへと発展させ、共有したことだと言えるでしょう。

東京事典では、こうした実験的な手法を踏襲しながら、現代における思考の探検者とともに、文化から歴史、経済、暮らし、遊びまで、個々の創造的な視点や経験によって語られる「東京」を浮かび上がらせます。それは、まちの「いま」を映し出す鏡になるとともに、これから先に東京を知りたいと思っている人、東京をめぐるさまざまな表現や活動、考え方について研究してみたい人にとっての、新たな情報ツールとして機能します。

アーカイブされた映像の数々から見えるジェスチャー、表情、声、汗など、一人一人の身体性と共に表現される「東京」を、一緒に眺めてみましょう。